たった一言で人生が変わるのでしょうか。少なくとも、私自身は変わりました。こんな風に書くと、どんな名ゼリフが飛び出すのかと期待させてしまうかもしれませんが、それは日常にありふれた何気ない一言でした。
今よりずっとダメ人間だった学生時代
私は学生の頃、本当にダメな人間でした。
私が初めてやったアルバイトは飲食店でしたが、仕事がこなすのが異常に遅くて周りにはとても迷惑をかけていました。
そして一番の問題は、全く自分でそのことに気づいていなかったということです。ちんたらと皿を洗い、ただ時間が過ぎるのを待っているだけの働き方。
結局、2ヶ月くらい働いて辞めてしまいました。
そして、次はコンビニのバイトを始めました。このコンビニでは、大学のサークル仲間と一緒に働いていました。
新しいバイト先でも相変わらず仕事のできない私。先輩たちも呆れていたと思います。
変化のキッカケは何気ない一言
ある日サークルの先輩と二人で夜勤の仕事をしていた時です。先輩が休憩している間、私はいつものようにモタモタと仕事をしていました。コンビニのバイトですから、清掃業務と平行してレジにも入らなくてはいけません。先輩が休憩から戻るまでに終わっておくべき業務も中々終わらせることができていませんでした。
そして、休憩から戻った先輩に、清掃業務がまだ終わっていないことを告げると、たった一言
「お前、仕事遅えな」と。
私が変わったキッカケになったのは、このたった一言でした。本当にこれだけ。
「えっ?これだけ?」と思うかもしれませんが、そう、これだけです。
しかし、私にとっては「このままだとマズイ」そう思った瞬間でした。なんせ、普段は優しい先輩だったからです。
それからは、仕事に対する考え方を切り替えました。
まずは100%の出来じゃなくていいから、スピードを重視しなくてはいけない。質は慣れてから上げれば良いのです。
あの日を境に仕事のスピードも上がり、二人分の仕事を一人で終わらせるほどに成長しました。
その結果、バイト先のオーナーの評価も上がり、発注業務などのベテラン店員がするような仕事も任されるようになりました。
仕事を変えてもその経験は活きる
大学4年の時にコンビニを辞めて違うバイトを始めます。それは服屋でのバイトでした。元々服が好きで、学生時代にやりたかった仕事でした。
アパレルでの接客業はコンビニの業務とは全く違いますが、そこでもかなり高い評価を得られました。
ちょっと自慢になってしまいますが、「今まで見た新人の中で一番仕事ができる」とまで言われてしまいました。
ろくに皿洗いもできなかったクズが?マジで?
就職と転職
まあ、学生時代うまくいっても、就職後はちょっと紆余曲折ありましたけどね。最初に入ったのは証券会社でしたが、これが失敗でした。
学生時代から株式投資をしていたので、経済や金融の知識はある程度あったと思います。しかし、私は体育会系のノリが本当に無理なんです。私がいた支社はガッツリ体育会系で、辛すぎて辞めてしまいました。
その後は色々転職して(クズの余波)、今は希望していたWEBデザインの仕事をしています。体育会系とは程遠い環境で、居心地は最高です。おかげさまで、今の所評価は良さそうです。
ただ転職してまだ3ヶ月なので、勝負はこれからですね。
あの時、何が変わったのか
何気ない一言「お前、仕事遅えな」と言われただけで、変わりました。考え方はどのように変わったのか。
- 仕事をする時は常に効率を考えなくてはいけない。
- 100%の成果に1時間かけるより、80%の成果を30分で出す。
- まずはスピード。余った時間で質を高めればいい。
- 接客業に求められるのは、視野の広さ。視野が広ければ客の動きが把握できるので、今どう動くべきかの判断ができる。できない店員は基本的に視野が狭い。
この4つですかね。
一番の不幸は、無視されること
時には仕事ができない後輩を持つことがあるかもしれません。できない人にとって、一番の不幸は無視されることです。もし、私があのまま「できない自分」に気づかなければ、クズのまま終わっていたことでしょう。きっと今の仕事にも就けていません。
できない人間を無視したくなる気持ちもわかりますが、一言だけでも何かキッカケになる言葉をかけてあげて欲しいと思います。
ほとんどの場合、大きな変化はないかもしれません。しかし、少しの変化が積み重なって、良い方向に向かう可能性だってあります。
前向きに捉えて欲しい
正直、仕事が遅いと言われて良い気にはなりませんね。でも、そこで「自分はダメな人間なんだ」と落ち込むか、「変わらなくては」と思うかで結果は大きく違うはずです。
もし、仕事できついことを言われたとしても、前向きに捉えて欲しいです。
だいぶ偉そうに書いてしまいましたが、何気ない一言で人生が変わることもあるんだよっていう話でした。