今や4割の人が派遣社員やアルバイトなど、非正規での社員として働いています。
働き方は人それぞれですが、正社員の方が定期的な更新がなく安定して働き続けることができます。
今回の記事では、業界未経験からでも正社員になれる方法を紹介します。
もし、非正規社員から正社員への転職を目指すのであれば、一度目を通して参考にしてみてください。
非正規→正社員向けの転職サイトをお探しの方は、コチラの項目をご覧ください。
目次
まずはスキルを向上させることから始める
正社員になるといっても、正社員経験がない求職者がいきなり職を得るのは簡単なことではありません。
正社員になるには、専門的なスキルや知識を身につけておくことをオススメします。
身に付けておくと就職・転職に有利になるスキル
- コミュニケーション能力(営業力)
- 英会話のスキル・英語の読み書き
- ExcelやWordなどのOfficeソフト
- PhotoshopやIllustraterなどのAdobeソフト
- ITスキル(ネットワークやデータベースなど)
- プログラミング
- HTMLやCSSなどのサイト制作
- 医療・介護系の資格
この中では、コミュニケーション能力を伸ばすのは少し難しいかもしれません。コミュニケーション能力は素質に大きく左右されるからです。
ただし、接客や営業の仕事を長く続けていると、ある程度のコミュニケーション能力を伸ばすことも可能です。
それ以外のスキルは頑張り次第です。これらのスキルの中で何か一つ特化して学べば、かなり就職には有利になるはずです。
始めは難しいと思うかもしれませんが、楽しんでできるようになれば意外とすんなり習得できるものです。
最初から極めようとすると苦しくなるだけなので、まずは遊び感覚でやってみることが大切です。
資格を取得する
正社員として仕事に就くには、資格を保有しておくと近道になります。
特に、取得が難しい高難易度な資格に挑戦してみましょう。どんな資格をとって良いかわからないという人は、以下のオススメの資格から目指してみてはいかがでしょうか。
オススメの資格をジャンル別に掲載しました。
様々な分野で使える資格
まずは、様々な職種で使える資格です。
TOEIC・TOEFL
英語ができる人はやはり需要は高いです。特に、英会話ができる能力を求めている企業も少なくありません。
2020年には東京オリンピックを控え、販売・接客職でも英会話のスキルが出来る人は需要があります。
TOEICは最低でも600点以上は欲しいですが、就職に有利にするには700点以上を目指すと良いでしょう。
TOEFLはさらに難易度が高くなります。90点以上(iBTテスト)、500点以上(ITPテスト)を目指すようにしましょう。
ただし、このような資格は英会話のスキルを証明するものではありません。実際に英会話ができる能力を磨くことを心がけましょう。
MOS(Microsoft Office Specialist)
MicrosoftのOfficeソフトは多くの企業で利用されています。そのOfficeソフトのスキルを証明するのが、この資格です。
特にExcelの高いスキルは様々な企業で需要があるため、保有しておいて損はないでしょう。むしろExcelを全く使わない企業の方が稀ではないでしょうか。
就業してからも業務を効率化できるので、かなりおすすめの資格です。
事務系の資格
事務系の就職におすすめの資格を紹介します。
マイナンバー検定試験(マイナンバー実務検定)
今取得するならこの資格がかなりおすすめです。
マイナンバー自体が2016年に始まった制度ですので、マイナンバーをしっかり理解している人は少なく、需要も高くなると考えられます。
もし、事務系の仕事をめざすなら、まず先に取っておくといいかもしれません。
日商簿記検定
事務の仕事なら持っておきたい資格が日商簿記検定です。最低でも2級は取得しておきましょう。
簿記の資格を持っていれば、会計の基礎知識や数字に強いことをアピールすることができます。
接客・販売系の資格
サービス介助士
サービス介助士(ケアフィッター)は、高齢な方やお身体の不自由な方が、安心して社会参加できる環境を整えるために、「おもてなしの心」と「安全な介助技術」を学ぶ資格です。
高齢な方やお身体の不自由な方をお店などで、どのように対応すべきなのかを学ぶことができます。高齢化の影響もあり、今後も需要が高いスキルを得られます。
これらのスキルがあれば、お年寄りなどに良い接客の印象を与えることもできます。
41,040円(消費税込)で受けられる取得講座もあります。
販売士(リテールマーケティング)
全国の商工会議所が主催する検定試験で、非常に人気のある資格です。
ランクは3段階あり(3級、2級、1級)、受けたい難易度から受験することができます。
販売・接客、売り場づくりの知識やマーケティングの知識を身に付けることができます。
医療・介護系の資格
医療系の資格は基本的に大学や専門学校に入る必要があるものがほとんどです。
ここでは、医療や介護系の資格の中でも、ハードルが低いものを紹介しています。
看護助手
看護助手は需要が高まっており、従事者も年々増えている人気資格です。
約3ヵ月ほどの通信講座を受講して取得できますので、医療系の資格の中では難易度は低めです。
ただし、看護助手の仕事はパートでの募集が多いため、看護師などへのステップアップとして考えるべきです。
調剤薬局事務
調剤薬局事務は、受付、会計、調剤報酬請求明細書(調剤レセプト)の作成など調剤薬局での事務を行う仕事です。
調剤薬局における処方せん受付の数は毎年増加しており、今後も需要が高い職業です。
こちらも比較的難易度が低いです。
金融・不動産・保険
高い収入を目指すのであれば、金融・不動産・保険の分野がおすすめです。
ただし、他の分野と違い、転職するハードルは高く(特に金融)なります。
ファイナンシャルプランナー
お金に関する幅広い知識が問われる資格です。ランクは3級~1級、もしくはAFP・CFPがあります。
資産運用や税金、不動産から保険まで、この資格を保有することで知識の幅がかなり広がります。
まずは2級とAFPを取得できを目指してみましょう。
宅地建物取引士
不動産に関する専門的な知識が問われる資格です。
不動産会社の求人は豊富にあるので、取得しておくと転職しやすくなります。
未経験でも積極的に採用している業界・職種をターゲットにする
世の中には様々な業界・職種があります。業界・職種によっては、未経験からでは採用されづらい仕事もあります。
正社員を目指すのであれば、そのようなハードルの高いところを目指すのではなく、基本的に人手不足の業界・職種を目指すのが近道です。
人手不足の職種
ここで、人手不足の業界を紹介します。ここで紹介する業界への転職であれば、正社員い就ける可能性が高くなります。
看護・介護職
看護師は休みや出勤時間が不定期になるため、人が集まりにくいようです。また、仕事内容の割に給与が少ないなどの不満があるようです。
介護士はさらに給与が安い傾向にあり、なかなか人が集まらない、定着しないという問題があるようです。
今後これらの仕事は常に需要があると思われますので、転職はしやすいとは思います。ただし、仕事内容がきついと感じる人が多いのも現実です。
運送業
最近頻繁に耳にするようになったのが、運送業界のドライバー不足です。
アマゾンや楽天など、ネットでショッピングをする人が増加したために、ドライバーが足りないようです。
人が足りないぶん、一人当たりの業務量が多くなってしまい、それが不人気に繋がるという悪循環にあるようです。
重い物を持つこともあるため、体力も必要な仕事となっています。
建設業
特に若い人材が不足しています。過酷な労働環境になるため、なりたがる人が少なくなっています。
休みが少なかったり、夜遅くに働いたりと不規則にもなりがちです。
体力に自信があり、コミュニケーション能力がある人が向いています。
通信業(IT業界)
多くの企業ではITが導入されており、需要が高まっていますが、需要を満たす技術者が足りていないことで、人手不足となっています。
専門的なスキルや知識が必要となるため、誰もがなれる仕事ではありません。逆に言えば、高いITスキル(プログラミングなど)を持っていれば仕事に困ることはないでしょう。
販売・飲食業
販売職は比較的に給与が安く、休日や労働時間が不定期になるのが不人気の原因となっています。
飲食業界は過度な労働が問題視されており、ブラック企業として名前があがることも少なくありません。
これらの業種は慢性的な人手不足にあり、正社員で登用される可能性が高くなるでしょう。
しかし、このような業種は仕事がきつくて長く続かない可能性もありますし、人気がないのにはそれなりの理由があるでしょう。
個人的な補足
個人的には、IT業界はかなりオススメです。私自身WEB制作の仕事をしておりますが、仕事の内容に特に不満はありません。それに、今後長い間ITスキルの需要がなくなることは考えられないので、長期的に安定して職に就けると考えられます。
また、販売業の経験もありますが、職場によっては悪くないと思います。販売接客はトータルで8年くらい(大学時代を含めれば10年以上)やっていましたが、そこまでのストレスは感じませんでした。もちろん、職場によるとは思います。
運送とか建築業は経験ありませんが、かなり体力を必要とするため、できる人は限られるでしょう。
高齢化の影響もあり、看護や介護などの仕事は安定していると考えられます。看護の仕事であれば一般的には給料も悪くはないでしょう。
上の仕事が嫌な人は、次の項目を参考にしてください。
どうしても入りたい業界、就きたい職業がある場合
未経験のハードルが低い業界を目指すと言いましたが、人によっては「この業界に入りたい」「この職業に就きたい」というのがあると思います。
その場合は、前述したようにスキル・知識をつけたり資格を取得したりして、すぐに戦力になれることをアピールしましょう。
少し遠回りになりますが、どうしても入りたい職業があるなら正社員という雇用形態にこだわる必要はないかもしれません。
まずは、非正規でも良いので経験を積んで実績を得ることを考えましょう。その仕事に飛び込んでから正社員を目指す方がむしろ近道になるかもしれません。
狙い目のオススメの仕事
正社員として転職するのにオススメの職種を紹介します。
営業職
営業職を求人サイトで探して見ると、かなり多くの仕事が見つかります。
営業職にはノルマや売り上げ目標などがあり、大変なイメージがあります。しかし、営業を経験しておくとその後の転職がしやすいというメリットがあります。
営業経験があれば「コミュニケーション能力がありそう」「(ノルマなど)キツイ中で頑張ったことがある」という評価を受けることもあります。
特にコミュニケーション能力は多くの仕事で必要となるスキルですので、磨いておいて損はありません。
販売職
上の項目でも紹介したように、あまり人気のない販売職ですが、職場によっては労働条件や職場環境が良くて働きやすいこともあります。
こちらも同じようにコミュニケーション能力を磨くことができます。
また、専門店であれば製品に関する専門的な知識を得ることができますので、製品知識を得るために接客・販売職で働いてみても良いでしょう。
IT系の技術職
私自身がWEB制作をしているというのもありますが、IT系の技術職は割とおすすめです。
とは言っても、職種も業種もかなりピンキリで、ブラックな職場もあればホワイトな職場もあります。
それでも、ITスキルのある人材は全体的に不足しているので、引く手あまたという状況です。転職はしやすいので、ブラックだと思ったらどんどん転職すればいいでしょう。
WEB制作とかプログラミングなどのスキルの良い点は、自分で稼ぐ力が身につく点です。
非正規から正社員を専門とする転職サービスや転職エージェントを利用する
転職活動をするにあたって、まずは転職サイトを検索すると思います。多くの人は、なんとなく検索のトップにあるサイトに登録をして、そこで転職活動を行うかと思います。
しかし、そのようなサイトは求人数は多いものの、経験者向けの求人が多かったりします。
実は、非正規から正社員への転職を専門とする転職サービスが存在します。これはあまり知られていないのではないでしょうか?
未経験・非正規からの転職に力を入れているので、バックアップが通常よりもしっかりしているのは言うまでもありません。
このようなサービスを利用しないのはとても勿体ないです。
主な未経験、非正規から正社員専門の転職サービス
未経験や非正規社員から正社員を目指す人向けのサービスを紹介します。
TOKYO START LINE – 若者正社員チャレンジ事業
あの転職サービスで有名なインテリジェンスが運営しているサービスです。
正社員の実績がない人が、正社員になれるようにバックアップしてくれるサービスです。
ただし、実習先が東京都内となるため、東京に通える人のみが対象となっています。また、20代限定のサービスとなっていますので、30歳以上の人は利用できません。
こちらもフリーターや既卒での正社員就職を支援しているサービスです。
上のサービスと違い、東京以外にも埼玉・千葉・横浜・京都・大阪・神戸・京都に支社があります。特に関西在住の人には嬉しいかと思います。
未経験者の転職にも力を入れているオススメの転職サービスです。営業職や販売職などの案件を紹介しています。
また、IT業界への転職にも強く、その方面を目指している人にはかなりオススメです。
ただ単に仕事を紹介するだけではなく、セミナーなどを開いて求職者のスキル向上の手助けをしてくれます。もちろん無料で利用できます。
東京しごとセンターは、就職・転職を支援するために「東京都」が設置した施設で、もちろん無料で利用できます。
学生や34歳までの若者を就職支援アドバイザーが全面的にバックアップします。
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自力で転職活動していては分からないことも多いと思います。
これらのサービスを利用して、アドバイザーが持つ専門知識や独自の情報をGETすると良いでしょう。
まずは将来どのような働き方をしたいのかを考える
正社員を目指す前に、将来どのような働き方をしたいのかをしっかり考えておく必要があります。ただ何となく職を探しても意味がありません。
自分にはどんな業務が向いているのか、逆に苦手なことは何なのか。どんな人物になりたいのか、なりたくないのか。
就職してから後悔しないように、就職活動の軸を持ちましょう。
補足:事務職が人気で難易度が高い
一般的に人気がある職種が、事務職です。
営業などの仕事を敬遠する人も多く、事務職に人気が集まっているようです。
そのため、事務職への転職は難易度が高く、狭き門となっています。
事務職を目指す人はかなり多いので、希望する人は就職に時間がかかるかもしれません。非正規などで経験を積んでから正社員の事務を目指す道も検討しておきましょう。
日本全体で人手不足なため、転職はしやすい。ただし…
少子化の影響と、企業の業績が改善していることで、日本全体で見ると人手不足になっています。
厚生労働省が発表した有効求人倍率は1.48倍と、バブル期をしのぐ数字となっています。仕事を探している人にとっては、有利な状況になっていると言えます。
しかし、この数字には裏があって、非正規社員の数字も含まれているのです。
正社員だけの求人倍率は0.97倍と、なんと1倍を割っているのが現実なのです…。
ですから、ただ闇雲に正社員を目指すのではなく、戦略的に転職活動を行わなくてはいけません。
そのためにも、スキルを磨いたり、資格を取得することが重要となってくるのです。
また、上で紹介した転職サービスを利用して、その道のプロに相談してみるのが一番です。ネットで探してあれこれ悩むより、良い情報を教えてくれるでしょう。
最近では非正規社員での雇用が多くなっており、正社員になりづらいのが現状ですが、諦めることなくチャレンジして頑張ってください。
努力すれば正社員登用無理ではない
最後に私自信の話をしようと思います。
私は元々WEBとは全く関係のない仕事をしていました。
大学卒業後に入ったのが証券会社でしたが、社風に馴染めずに早い段階で退職をしています。
その後はアルバイトや派遣で長く働いていました。そのような期間が6~7年ほどあります。
非正規でスキルや知識を持たずに転職活動をしていても中々雇ってくれる所がありません。転職活動を始めたのは27歳の時で、そんなスキルなしの20代後半には厳しい現実でした。
そこで、私は何かスキルを身に付けたいと思いました。自分が興味があって、長く続けたいと思えること。
それが、WEBデザインだったのです。
27歳でWEBデザイナーになろうと志し、そこから勉強を始めました。
勉強の甲斐あって、28歳の時に見事転職に成功することができました。
先が見えない世の中ですので、何かスキルを身につけておくことが重要だと思います。
何歳でも遅いということはなく、チャレンジして下さい。
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