ノンレム睡眠とレム睡眠の違いとは【夢を見るのは眠りが浅い証拠?】

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皆様は質の良い睡眠を取れているでしょうか。

なかには、「ある程度睡眠時間は取れているのに朝がすっきりしない…」「夢を見るほど眠っているはずなのにどうも寝足りない…」など、睡眠についてのお悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか。

たとえば夢を見ていると深い睡眠を得たように思うかもしれませんが、実は夢を覚えているということは、「レム睡眠」という浅い眠りの段階で起きた証拠かもしれません。

「レム睡眠」「ノンレム睡眠」という言葉をご存知でしょうか。

もし何らかの睡眠障害を抱えている方は、睡眠中の2つの段階「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」について知ることで、解決の緒になるのではないでしょうか。

本記事では、ノンレム睡眠とノンレム睡眠の違いをわかりやすくお伝えします。2つの重要な睡眠段階の違いを知り、質の高い最適な睡眠を確保しましょう!

ノンレム睡眠とレム睡眠の違いとは

睡眠中というと、基本的には体を動かさず目を閉じ、横になって状態を指すでしょう。人間が寝ている姿は、外から見ると何ら変わりはなく見えても、実は「ノンレム睡眠」「レム睡眠」という2つの異なる睡眠状態を90〜120分の間で交互に繰り返しています。

一般的に「ノンレム睡眠」は深い眠り、「レム睡眠」は浅い眠りを指し、この2つの睡眠サイクルを一晩4〜5回繰り返すとされています。睡眠の8割がノンレム睡眠2割がレム睡眠とされており、どちらも重要な生命活動を作り出す役割があります。

睡眠サイクルのなかで最も深く眠りに付いているのが、1周期目の「ノンレム睡眠」で、この最初の90分は「黄金の90分」と呼ばれています。

睡眠中に「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」、異なる2つの睡眠を繰り返すことにより、脳や身体の活動が行われます。初めの深い眠り(黄金の90分)で脳下垂体から「成長ホルモン」が分泌するとされています。この成長ホルモンは人間の骨格形成を促し、身長を伸ばす、疲労の回復、ホルモンバランスの調整などさまざまな活動が行われます。

まずは「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」の役割や特徴について詳しく確認していきましょう。

ノンレム睡眠

厚生労働省の「e-ヘルスネット」では、ノンレム睡眠について下記のように説明されています。

睡眠段階の一つ。睡眠脳波から判別される。睡眠の深さによって4段階に分けられる。

睡眠脳波で判別すると、ヒトの睡眠はノンレム睡眠(non-REM sleep)とレム睡眠(REM sleep)という質的に異なる二つの睡眠段階に分類されます。ノンレム睡眠は睡眠の深さ(脳波の活動性)によってステージ1~4(浅い→深い)の4段階に分けられます。ステージ1では頭蓋頂一過性鋭波、2では睡眠紡錘波およびK複合、3、4では高振幅徐波が出現します。ステージ3、4の段階は徐波睡眠(slow wave sleep, SWS)とよばれます。

ノンレム-レム睡眠周期は90~120分間で、後半に進むにしたがいノンレム睡眠の持続は短くなり、睡眠徐波の出現は減少します。入眠前の覚醒時間の長さ、覚醒中の身体運動量、精神負荷量が増すとノンレム睡眠も長くなる(深くなる)と言われています。
また入眠直後の徐波睡眠に一致して成長ホルモンの分泌がみられること、ノンレム睡眠中は副交感神経優位であることなどから、何らかのエネルギー保存機構と関連した睡眠と考えられています。

加齢とともに徐波睡眠は減少します。ノンレム睡眠が関係する睡眠障害として、小児によくみられる睡眠時遊行症、夜驚などが知られています。

引用:e-ヘルスネット 厚生労働省

「ノンレム睡眠」とは眠りが深い状態とされており、脳の休息や成長ホルモン分泌による体内組織の修復、免疫機能向上などさまざまな効果があります。

起きている時間が長かったり、1日の運動量が多かったりすると、ノンレム睡眠はより長くなるとされています。また、睡眠不足の場合は「ノンレム睡眠」が出やすくなるようで、より深く眠りにつける可能性が高いです。

脳が休息状態になるノンレム睡眠は、脳波から脳の活動を観察して3段階に分けられます。ステージによって眠りの深さが変わります。

  1. 小さな物音で目が覚めてしまう浅い眠り
  2. 軽い寝息を立てている程度の浅い眠り
  3. 声や雑音がなっても目が覚めない深い眠り

上記、1〜3になるにつれて眠りは深くなります。

全身の筋活動は睡眠中も活発に行われ、寝返りをうつなどして疲弊している部位の回復を促します。この活動によって脳と身体がリフレッシュされ、日常生活での疲労を回復してくれます。その回復度合いが高ければ高いほど、目覚めたときのすっきり感や満足感を得られるとされています。

つまり、黄金の90分時に「ノンレム睡眠」の状態を出すことで深い睡眠につながり、睡眠の質を向上させられる可能性が高まるということです。

レム睡眠

「e-ヘルスネット」のレム睡眠についての説明も見ていきましょう。

睡眠段階の一つ。睡眠脳波から判別され、急速眼球運動と骨格筋活動の低下を特徴とする。レム睡眠中には夢をよく見る。

睡眠脳波で判別されるノンレム睡眠以外のもう一つの睡眠段階で、急速眼球運動(rapid eye movements: REMs)と骨格筋(抗重力筋)の筋活動の低下を特徴とします。急速眼球運動の英語の頭文字をとってレム睡眠と呼びます。
睡眠脳波はステージ1(寝入りばなのうとうと状態)と類似した低振幅パターンで、特徴的な鋸歯状波がしばしば出現します。心拍・呼吸が乱れるなど自律神経系が不安定になり、陰茎・陰核の勃起がみられます。

健康な人をレム睡眠期に覚醒させると約80%の割合で夢を見ていたと話すことから、レム睡眠は夢を見る睡眠段階と考えられています。ただし、ノンレム睡眠の時にもわずかながら夢を見ます。
通常、夜間睡眠では深いノンレム睡眠(徐波睡眠、ステージ3、4)を経過した後にレム睡眠が出現します。ノンレム-レム睡眠周期は90-120分で、朝方になるにしたがってレム睡眠の持続が長くなり、一夜の睡眠全体では約20%を占めるのが普通です。
レム睡眠は個体発生的・系統発生的にノンレム睡眠より古いと考えられ、発達期に最も多く、成人以後も加齢ととも減少する傾向があります。

レム睡眠の関係する睡眠障害として、ナルコレプシー、レム睡眠行動障害などが知られています。

引用:e-ヘルスネット 厚生労働省

就寝し、1周期目のノンレム睡眠の次に起こるのが「レム睡眠」です。

レム睡眠の状態下では、眼球が活発に動きます。この「急速眼球運動(Rapid Eye Movement= REM)」を略し、「レム睡眠」と呼ばれてい流のです。

レム睡眠は基本的に「浅い眠り」とされていますが、脳が活動した状態で夢を見ることも。ノンレム睡眠でも夢を見ることはありますが、夢を記憶として覚えていられるのは、レム睡眠時である可能性が高いようです。夢を見ると深い眠りについたような気分になりますが、実は浅い眠りの際によく夢を見るとされているんですね。

物音やがしても外部からの刺激を遮断する力が働き、目覚めにくくなっていることが多いです。

「レム睡眠」では、基本的に脳は活動しており、思考の整理・記憶の定着などを行っています。これは脳の発達・精神的な安定にも効果があるのでで、成長期の子どもにとってレム睡眠は重要です。

朝になり目が覚めると、ノンレム睡眠とレム睡眠の時間は逆転し、睡眠の後半はレム睡眠の時間が長くなっていきます。そのため、脳の発達において大切なレム睡眠をきちんと出すためには、睡眠時間をし長く確保することも必要ということです。

朝が近づき徐々にレム睡眠が増えていくことで身体が温まり、快適な目覚めを迎えられるでしょう。

交互に訪れる「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」

先述したように、、睡眠中交互に繰り返される「ノンレム睡眠」「レム睡眠」は、どちらも脳や身体にとって大切な睡眠段階です。そしてこの2つの睡眠をバランスよく取ることで、質の高い睡眠につながるともお伝えしました。

ちなみに2つの睡眠を交互に繰り返す90〜120分の周期は「ウルトラディアンリズム」と呼ばれており、人間が体内に持っているリズムと言われています。ウルトラディアンリズムが不安定になると、睡眠の質が下がり、身体の不調を招く恐れもあります。

そのため、満足のいく睡眠を取るためには、「短期間で質の高い睡眠を」「できるだけ睡眠時間を確保する」という観点よりも、ノンレム睡眠とレム睡眠を繰り帰りリズムを安定させることが重要でしょう。

特にレム睡眠が少なくなことで、思考力の低下・精神不安などの原因につながることもあるので、しっかり取れるようにしましょう。

理想的な睡眠を取るために

「ノンレム睡眠」「レム睡眠」の理想サイクルは基本的に一晩4〜5回程度の繰り返しなので、6〜8時間ほど睡眠時間を取ることができます。だいたい約7時間程の睡眠時間を確保することで、疲労回復や思考整理が行われ、すっきりと満足感のある朝を迎えることができるでしょう。

また、就寝前アルコールを摂取したり、大事なイベントや試験前などの緊張感から生じるストレスなど、さまざまな要因が重なると黄金時間のノンレム睡眠が起こりにくくなってしまうので注意が必要です。寝る前にお酒を飲むとよく眠れると言うこともありますが、飲酒は慎重にした方が良さそうです。

ノンレム睡眠とレム睡眠の違い

「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」の違いは眠りの深さだけではなく、体内で行われる活動の性質・状態など役割の違いもあります。

大きな違いとして、「ノンレム睡眠」は脳の休息・成長ホルモン分泌し・生体機能を調整。「レム睡眠」は、身体を休養させたままの脳の活動・情報整理などの働きが挙げられます。

つまり睡眠中には、このように脳と身体を交互に休息させて記憶の整理・体調管理を身体の内側から行っているということです。

ノンレム睡眠とレム睡眠を見分ける方法

「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」は異なる特徴・役割があることが分かりました。では、この2つの睡眠段階は、どう見分ければ良いのでしょう。

身体の動きで見分ける

レム睡眠は筋肉が緩み、身体が微動だにしません。そのため、全く動かず、一見すると深い眠りについていそうな時が、レム睡眠の可能性が高いです。また、レム睡眠では、脈拍や呼吸が乱れることもあるらしいです。

ノンレム睡眠では、反対に身体が適度に動きます。寝返りなどの身体の動きがある場合、ノンレム睡眠の可能性が高いといえるでしょう。

夢を覚えているかどうかで見分ける

先述したように、夢を見たかどうか(起きた際に夢を覚えていたかどうか)でも判断できます。夢は、ノンレム睡眠・レム睡眠どちらの状態でも見ると言われています。しかし、基本的にはレム睡眠時に目覚めた場合、脳内の映像として記憶に残っているとされています。

目覚めた時の感覚で見分ける

または、目覚めが良い場合はレム睡眠の後半周期と言わているので、朝目覚めた際にすっきりとした感覚があれば、それはレム睡眠かもしれません。

一方ノンレム睡眠時に起きると、直前まで深い眠りについていたため、意識がはっきりしなかったり、寝ぼけているような状態になっていたりすることも。眠りが深くなるほど周囲の雑音から目覚めにくくなり、誰かが起こしても目覚めない場合、ノンレム睡眠の段階に入っている可能性が高いです。

まとめ

以上、「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」の違いや特徴、役割についてお伝えしました。

適切な睡眠時間を確保し、2つの睡眠段階が安定したリズムで繰り返すことができるようになると、質の高い睡眠が確保できるとのことでした。また、ノンレム睡眠とレム睡眠が繰り返されることで、脳と身体が回復され、翌朝すっきりと目覚め活動することができます。普段何気無く行っていた睡眠活動に、このようなメカニズムがあるとは驚きですね。

最適で安定した睡眠サイクルが維持し、質の高い睡眠で寝覚の良い朝を迎えましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました!

参考:e-ヘルスネット 厚生労働省 BRAIN SLEEP公式サイト