株式会社はてながマザーズに上場します
2016年1月21日付のプレスリリースで、株式会社はてながマザーズに上場することが発表されました。
以前から上場目前と噂されていましたが、ついにその日がやってきましたね。そこで、今回は上場に関するメリット・デメリットについて説明しようと思います。
株式上場のメリット
資金調達
株式上場の一番のメリットは資金調達です。企業は上場する際、新規に株式を発行することによって、多くの株主から資金を集めることができます。
未上場企業の株は誰でも簡単に買えるものではないですし、気軽に売ることもできません。
それと違い、上場企業の株式は証券会社の口座さえあれば簡単に売買ができるので、たくさんの人に買ってもらうことができるのです。
社会的信用
証券取引所に上場するには、企業の価値(時価総額)が高いと認められなくてはいけません。そのため、上場することによって社会的な信用も上がります。例えば、こんなケース。
息子「お母さん!俺、株式会社はてなに就職決まったよ!」
母「(はてな??やばい会社に違いない…)大丈夫なの、その会社?すごく怪しそうな会社だけど…」
息子「何言ってるんだよ!あの東証(マザーズだけど)に上場してる有名企業だよ!」
母「まあ、それなら安心ね!」
このように、上場企業というのは社会的に信用できる会社というイメージが付きます。信用があれば、優秀な人材が集まりやすくなります。
また、金融機関から多額の融資も受けやすくなったり、企業間の取引きも有利になったりします。
株式上場のデメリット
もちろん、株式上場はメリットだけではなく、デメリットもあります。
他社に買収されるリスク
上場すると、他社から買収されるリスクがあります。例えば、例えばですよ。ア〇ーバブログを運営するサイバー〇ージェントがはてなを買収する可能性だってあるんですよ。もしそうなった場合の想像はお任せいたします。
ちなみに、上場後も創業者の近藤淳也会長が発行済み株式の過半数を保有しているので、今の所すぐに買収されるなんてことはありません。
上場時発行株式2,652,000株(予定)のうち、1,547,800株は近藤会長が保有するので過半数は超えています。
参考資料:新規上場会社情報 | 日本取引所グループ
だた、今後事業拡大で増資をしていくとなると、近藤会長の持ち株比率が下がっていくので買収のリスクも高くなります。
株主から厳しい監視を受ける
前述したように、株式会社はてながすでに発行している株式のほとんどは近藤会長が保有しています。ある程度自由に会社運営をすることができました。
しかし、今後は株主に対して企業価値を高める責任を負わなくてはいけません。長期的に成長するのはもちろんのこと、四半期に一回の決算報告でしっかりと数字を残さなくてはいけなくなります。配当金も払わなくてはいけません(成長重視であえて無配の企業もたまにあります)。
目先の利益に囚われると、それまで順調だった企業も迷走することだってあります。上場前とは勝手が違うと思われます。
さらに、経営者への監視の目も厳しくなります。経営陣が長期休暇を取ろうものなら、「てめー、何休んでんだグォラー」と糾弾してくる株主だっています。
これからが本番です
上場と言っても、マザーズなので比較的基準は低いものの、並大抵のことではありません。株式会社はてな、おめでとうございます。
これからは株主から厳しく監視され、収益力向上のために新規ユーザー獲得に向けて様々な取り組みも進んでいくでしょう。しかし、新規ユーザー獲得だけでなく、既存のはてなユーザーの満足度も高めて頂けるように今後も頑張って欲しいものです。
その第一歩として、はてなスターの値下げなんていかがでしょうか。(ガチで)
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